ビタミンCは水溶性ビタミンでコラーゲン合成、メラミン色素の生成阻害、酸化ストレスからの保護、風邪の予防から
癌予防まで注目されています。 |
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性質 |
水溶性で、加熱や空気、酸素、アルカリで破壊されてしまいます |
多く含まれる食品 |
生の野菜・果物(苺・キウイなど)・ジャガイモなどの芋類・お茶の葉 |
所要量 |
成人100mg |
過剰症 |
水溶性なので過剰症はありませんが、1日に10g以上摂取すると一過性の症状として嘔吐や、
頻尿、下痢、発疹などが出ることがある。 |
欠乏症 |
壊血病・皮膚出血・骨形成不全・貧血 |
注意事項 |
体内に取り込まれてから、血中濃度のピークは 摂取後1~2時間でおとずれ、2~3時間程度で体外に排出されるので、1日に何回かに分けてとること。特にタバコを吸う人(一本吸うことで25mgものビタミンCが消耗)やストレスの多い人、毎日のようにお酒を飲む人などは、多め(所要量の3倍程度が目安)に摂取するようにする。 |
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注意
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生体内の酸化・還元に関連した反応系で、水素運搬体として直接的・間接的に関与している。
コラーゲンの合成
コラーゲンは細胞の接着剤として働き 血管・各種器官・筋肉をつくります。 コラーゲンが細胞をしっかり固めると 風邪のウィルスも入り込めません。
このコラーゲン合成過程において、プロコラーゲンのプロリンやリジン残基のヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジンへの転換に関与しています。
抗ストレス作用―チロシン代謝
一連の反応において、ドパミンからノルエピネフリンの合成の促進。ストレスがかかったときに、副腎から抗ストレスホルモンであるアドレナリンが分泌されてストレスに対抗します。
トリプトファンからセロトニンの合成
肝ミクロゾームにおける薬物代謝
肝臓の解毒機能の強化
ビタミンAの還元酸化防止
葉酸からフォリン酸(還元型)への転換
カルニチン、コルチコステロイドの合成
メラミンの生成抑制による色素沈着防止作用
シミ・ソバカスの原因であるメラミンはアミノ酸のうちチロシンから合成されますが、ビタミンCはチロシンからのメラミン生成を抑えます。また、酸化型の濃色メラミンを還元して無色のメラミンにします。
さらに、皮膚に発生した活性酸素はシミ・シワの原因といわれていますが、ビタミンCには活性酸素を消去する抗酸化作用があります。
細菌・ウィルスの増殖の抑制
免疫機能の中心である白血球の働きを助けると同時に、ビタミンC自体も病原体に攻撃を仕掛けます。そのため、カゼなどの感染症にかかりにくくなるばかりでなく、回復も早めます。
発ガン物質の生成抑制、抗腫瘍作用
免疫力を強化し、コラーゲンで細胞を守ることでがんを防ぎます。また、胃がんや肝がんの原因となるニトロソアミンという発がん物質に反応して、無害な物質に変えてしまうこともわかっています。さらに、抗がん剤としても使われているインターフェロンの体内での生成を促進しています。
血中脂質低下作用
尿酸の排泄を促進する
関節などにたまった尿酸を腎臓に運びます。その結果として、尿酸は腎臓でろ過されて尿として体外に排泄されます。
鉄と銅の吸収を促して貧血の予防
抗酸化作用で細胞の老化を防止
抗酸化作用によって血管の老化や動脈硬化を防ぎ、血管壁を強化する作用が認められています。ビタミンCはビタミンEやβカロチンと協力して無毒化します。
ビタミンEがフリーラジカルと結合してビタミンEラジカルになってしまった物質を もとのビタミンEに戻す働きをして 体内の抗酸化反応を助けています。
ビタミンC誘導体について
純粋なビタミンCは、皮膚に塗った場合に皮膚表面の角質を透過しにくいですが、リン酸などを結合させて誘導体にすることで、角質の透過性をあげたもので、ヒトの皮膚内で解離され、アスコルビン酸となり効力を発揮するものと考えられています。
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